その中で唯一私に話しかけてくれたのが光莉。

もう大丈夫って、そう思っていたけれど……そっか。私が高校生になって”また”変な目で見られるようになったのはそういうことだったんだなあ……。

___あ、れ……。

なんで私……泣いているのかな。

化物って言われることには、慣れているはずなのにな。



「……っ」



泣いている姿を誰にも見られたくなくて、私は教室を飛び出した。



「___ねえ、橘さん。桃ちゃんに、何したの?」



教室から出ようとしたら、ここにいないはずの光莉がいた。

なんで、光莉……。



「光莉、私は大丈夫だよ……!一回、中庭に行こう?」