え……?

霧島くんは私を木陰に移動させたあと、すぐに木の前に立った。



「___おい。隠れてないで出てこい。そこにいるのはわかってんだよ。お嬢を狙ってたんだろ?」



わ、私っ……?

隠れてって……何かがいるのかな?

木の間から顔を覗かせると、そこには霧島くんと謎の生き物がいた。

あれって、朝見たみたいな……?



「あ゛あ゛あ゛ぁ゛!!!!!」



ひっ……!

謎の奇声をあげる生き物に、悲鳴をあげそうになってしまった。



「汚れた命、我が手に戻れ。霧島の名にかけて、汚れし命、浄化せよ!悪霊退散っ」