「桃ちゃん、お誕生日おめでとう〜」

「光莉、ありがとうっ」



神楽桃羽、高校一年生。

今日、私は……16歳になりましたっ!



「桃ちゃん、明日うちに来ない?今日は予定があるんでしょ?」

「そうなの。私の家、私の誕生日だけは一族全員が集合するんだよね……」



私の親友である天音光莉(あまねひかり)は幼なじみ。

近所に住んでいて、よく遊んだりするんだ。



「じゃあね、桃ちゃん」

「またね、光莉」



お互いの家の前で別れて、私は玄関のドアを開けた。



「ただいまぁ……」