君のとなりで、恋をする

「翠、ここいい? ……先輩方も、ご一緒していいですか?」


声の方を向くと、莉子がトレーを持って立っていた。

きちんと先輩に断りを入れるところが、いかにも彼女らしい。


「もちろん、いいよ~。一緒に食べよー」


美月先輩が笑顔で答え、結城先輩も無言で軽くうなずく。


「ありがとう」


莉子はそう言って私の隣に腰を下ろした。

仕草が自然で、少しほっとする。

ふと視線を動かすと、少し離れたテーブルで萌が別の友達と笑い合っているのが目に入った。

最近まで一緒にお弁当を食べていたはずなのに。

胸の奥にぽっかりと小さな空白が広がった。


(……いつの間に、こんなふうになったんだろう)