バスに揺られ、いくつかの停留所を過ぎてたどり着いた遊園地は、懐かしい雰囲気に満ちていた。
子どもたちのはしゃぐ声、ゆっくり回る観覧車の音、続きを言えるアナウンス、そして漂うポップコーンの香ばしい香り――
夏の終わりを感じる風が、肌をすべるように吹き抜けていく。
わたしは、小さな頃に戻ったみたいにはしゃいだ。
無邪気に笑って、走って、観覧車にも乗って――その隣には、透くんがいる。
子どもの頃、大好きだったこの遊園地に、今は大好きな人と来ていると思うと、いつもなら出てこない言葉が、さらりと出てきて、自分でも驚いた。
「なんか、ずっとこうしてたいな……」
そう口に出すと、透くんは少しだけ照れるように笑った。
「俺たち、謎を解きに来たはずだったのにな」
「うん……いつの間にか、それどころじゃなくなってた」
閉園してしまったこの遊園地は、小さい頃に家族と来た、大切な思い出の場所だった。もう二度と行けないと思って、心の中でずっと寂しく思ってた。
でも――透くんと、わたしとで、新しい思い出を残せた。
過去の楽しかった思い出に、もう一つ、大切なものがそっと重なった。
なんでタイムリープなんてできたのか、わからないままだけど――
理由よりもずっと、大事なことがあった気がする。
子どもたちのはしゃぐ声、ゆっくり回る観覧車の音、続きを言えるアナウンス、そして漂うポップコーンの香ばしい香り――
夏の終わりを感じる風が、肌をすべるように吹き抜けていく。
わたしは、小さな頃に戻ったみたいにはしゃいだ。
無邪気に笑って、走って、観覧車にも乗って――その隣には、透くんがいる。
子どもの頃、大好きだったこの遊園地に、今は大好きな人と来ていると思うと、いつもなら出てこない言葉が、さらりと出てきて、自分でも驚いた。
「なんか、ずっとこうしてたいな……」
そう口に出すと、透くんは少しだけ照れるように笑った。
「俺たち、謎を解きに来たはずだったのにな」
「うん……いつの間にか、それどころじゃなくなってた」
閉園してしまったこの遊園地は、小さい頃に家族と来た、大切な思い出の場所だった。もう二度と行けないと思って、心の中でずっと寂しく思ってた。
でも――透くんと、わたしとで、新しい思い出を残せた。
過去の楽しかった思い出に、もう一つ、大切なものがそっと重なった。
なんでタイムリープなんてできたのか、わからないままだけど――
理由よりもずっと、大事なことがあった気がする。
