「まにあったぁぁー!!」
チャイムと同時に登校して、先生がクラスに入ってきたと同時に席に座る
これがいつものルーティン!
「遅すぎ〜!
咲凪(さきな)また先生に注意されるよ〜」
そう言って、私に声をかけたのは、私の前の席に座っている“なーさん”こと布施奈々歩(ふせななほ)
「逆になーさんが早すぎなんです〜」
「さきちゃんは遅すぎるよね〜」
なーさんと喋っていたら、後ろからも声をかけたのは私のことを“さきちゃん”と呼んでいる星川彩奈(ほしかわあやな)通称“あや”
「まぁまぁ、間に合ったんだからセーフ」
私はドヤ顔で言って会話を一旦終わらせた。
そしたら、先生がクラスを見渡して口を開いた
「よし 静かになったな
じゃあ転校生を紹介する いいぞ〜」
転校生のことなんて1ミリも知らなかった
「なーさん!転校生なんていたの?」
私は、目を輝かせているなーさんに声をかけた
「昨日のホームルームで言ってた〜
咲凪寝てたから知らないんじゃない」
そう、吐き捨ててからなーさんはすぐ教卓の方を見た
そうだ、昨日のホームルームは前日オールしてからの6時間の授業でパンクして寝てしまったのだ
そりゃ、知らないのは当たり前だ
自分で納得していると、教室のドアがあいた
転校生はクラスのことなんて見向きもしないですぐ黒板に名前を書き始めた
私は転校生のチョークを目で追っていたけれど違和感を覚えた
それは、黒板に苗字しか書いていないのだ
名前らしき文字は書いていない
そんな転校生は名前を書き終わったのか、すぐ私たちの方を向いて、自己紹介をし始めた
「転校してきました。希土(きと)です
これからよろしくお願いします」
そう言って、ペコっと頭を下げてすぐあげた
そして、すぐに先生が付け足すように
「希土は名前をあまり知られたくないらしい
余計な詮索するな 」
そう言った
私は、そんな転校生の顔をじっと見た
転校生、希土くんはどこかで見たことのある、色素が薄くて茶色い髪の毛、栗色の目、肌も真っ白の天使のような見た目だった
私はまじまじと希土くんの顔を見たり、全身を見たりしたけれど全く思い出せなかった
その時、先生が私に声をかけた
「北園(きたぞの)〜
お前、希土にいろいろ教えてやってくれ」
そう言って、先生は朝のホームルームを終えてクラスから出ていってしまった
希土くんは私の隣の席に真っ直ぐ向かってきた
そして、席に着くと、私の方を向き
「これからよろしくお願いします」
と言ってくれた
私の希土くんの第一印象はなんだか不思議だけど真面目な人だった
「あっ、私は北園咲凪です
こちからこそよろしくお願いします、」
私も挨拶をしたら、前に立っていたと同じくらいの角度のお辞儀をして、席に座り、本を読み始めた
私は不思議な転校生・希土くんが気になって仕方がなかった

