凌暁は雪蘭を後ろに庇い、剣を抜く。
「雪蘭、私の後ろを離れるな。」
獣が飛びかかり――
剣が霧を裂く音が響く。
何体倒しても、
霧から次々と影が生まれる。
雪蘭の顔色が青ざめる。
「これは……蓮音さまが……!」
魔獣の数が増え、呪詛の匂いが濃くなるほど、
雪蘭の体が震え、霊力が暴れ出す。
「ち、力が……勝手に……」
雪蘭は失いそうになる自我を必死に留める。
凌暁は雪蘭を抱きしめ、強く囁いた。
「雪蘭!私を見ろ!――戻ってこい!」
何度かそう呼びかけると、
その声に反応し、雪蘭の暴走しかけた霊力が静まって、
影の獣たちは霧散した。
雪蘭は凌暁にしがみつき、震えを抑える。
「……凌暁様……怖かった……」
凌暁は雪蘭の頭に手を添え、
優しく撫でる。
「雪蘭、よく耐えた。呪詛は確かに強まっている……だが安心しろ。天啓に着いたら、私が必ず蓮音を捕らえる。」
「雪蘭、私の後ろを離れるな。」
獣が飛びかかり――
剣が霧を裂く音が響く。
何体倒しても、
霧から次々と影が生まれる。
雪蘭の顔色が青ざめる。
「これは……蓮音さまが……!」
魔獣の数が増え、呪詛の匂いが濃くなるほど、
雪蘭の体が震え、霊力が暴れ出す。
「ち、力が……勝手に……」
雪蘭は失いそうになる自我を必死に留める。
凌暁は雪蘭を抱きしめ、強く囁いた。
「雪蘭!私を見ろ!――戻ってこい!」
何度かそう呼びかけると、
その声に反応し、雪蘭の暴走しかけた霊力が静まって、
影の獣たちは霧散した。
雪蘭は凌暁にしがみつき、震えを抑える。
「……凌暁様……怖かった……」
凌暁は雪蘭の頭に手を添え、
優しく撫でる。
「雪蘭、よく耐えた。呪詛は確かに強まっている……だが安心しろ。天啓に着いたら、私が必ず蓮音を捕らえる。」



