凌暁の言葉に雪蘭は頷き、
2人は寝台に並ぶ。

布団はぴったりと並べられていたが、
そこに反応する元気もない。
お互い疲れ果てて、言葉もなかった。
ただ、隣にいる人の温もりを感じながら、
まぶたがゆっくりと落ちていく。

その時、ふと、足の先がかすかに触れた。
(……!)
雪蘭の心臓が跳ねる。
すぐに引こうとしたけれど、
凌暁の足がわずかに動いて、触れたまま止まる。
――拒まれなかった。
それだけのことで、
胸が不思議と温かくなった。

恐る恐る隣に目をやると、
凌暁は既に寝てしまったようだ。
彼がもう寝ているならと
雪蘭は自分の足をそっと凌暁の足に沿わせる。
彼の足から伝わる温もりが
雪蘭を心地よい眠りへと導いていく。

雪蘭はそっと息を吐き、
目を閉じた。
今日見た夢の中では、
滝の水面には青龍の影が揺れていた。