凌暁は雪蘭の耳元に唇を寄せ、
低く囁いた。
「むしろ……そんなすぐに子が出来てしまったら、“2人きりの時間”が過ごせなくなるではないか。」
「……っ!!?」
凌暁は続ける。
「私の願いはひとつだ。“そなたと、もう少しゆっくり愛を育てたい”。それだけだ。」
雪蘭の顔は一瞬で真っ赤になった。
「そ、そんな……国主さま……なんてこと……!」
「気にするな。真実だ。私は……おまえとの時間がまだ足りない。」
雪蘭の心臓は、
胸の中で暴れるように跳ねた。
(こんなに……堂々と……恥ずかしいことを……言って……)
凌暁は雪蘭の頬に熱を帯びた手を添え、
そっと目を覗き込む。
「雪蘭。子は授かる時に授かる。急ぐ必要などない。“おまえが笑っていられること”が何より大事だ。」
そのあまりにも真っ直ぐな愛情に、
雪蘭の瞳はじんわり潤んだ。
「……ありがとうございます……凌暁……」
凌暁は彼女の手を引き寄せ、
指先にそっとキスを落とした。
「だから……焦らず、私と一緒に歩いてくれ。」
「……はい……」
「私は、そなたと過ごす時間が愛おしくてたまらないのだ。焦る必要など、欠片もない。」
溺れるほど甘い声音。
雪蘭の不安は、
彼の胸の温かさの中でゆっくり溶けていった。
低く囁いた。
「むしろ……そんなすぐに子が出来てしまったら、“2人きりの時間”が過ごせなくなるではないか。」
「……っ!!?」
凌暁は続ける。
「私の願いはひとつだ。“そなたと、もう少しゆっくり愛を育てたい”。それだけだ。」
雪蘭の顔は一瞬で真っ赤になった。
「そ、そんな……国主さま……なんてこと……!」
「気にするな。真実だ。私は……おまえとの時間がまだ足りない。」
雪蘭の心臓は、
胸の中で暴れるように跳ねた。
(こんなに……堂々と……恥ずかしいことを……言って……)
凌暁は雪蘭の頬に熱を帯びた手を添え、
そっと目を覗き込む。
「雪蘭。子は授かる時に授かる。急ぐ必要などない。“おまえが笑っていられること”が何より大事だ。」
そのあまりにも真っ直ぐな愛情に、
雪蘭の瞳はじんわり潤んだ。
「……ありがとうございます……凌暁……」
凌暁は彼女の手を引き寄せ、
指先にそっとキスを落とした。
「だから……焦らず、私と一緒に歩いてくれ。」
「……はい……」
「私は、そなたと過ごす時間が愛おしくてたまらないのだ。焦る必要など、欠片もない。」
溺れるほど甘い声音。
雪蘭の不安は、
彼の胸の温かさの中でゆっくり溶けていった。



