雪蘭の周囲の空気が歪んだ。
青白い光が彼女の足元から立ち上り、
雄大な海のような神気が広がる。
雪蘭自身も驚いていた。
「……なに、この力……?」
麒麟が目を見開く。
「玄武か……!あやつ、雪蘭に神気を貸したか。」
(玄武様が……なぜ?)
不思議がる雪蘭の胸に、優しい声が響く。
――守りたい。お前のような“清らかな器”は二度と現れぬ。麒麟が選ばねば、我が加護を与えるつもりだった。
玄武の優しい声はそのまま雪蘭の身体に染みわたり、
温かい力が湧いてきた。
雪蘭の瞳が開かれた時、
その中にはもう恐怖はなかった。
「蓮音……あなたの偽り、全て暴きます。」
蓮音は身を震わせる。
「やめなさい……やめて!!それを暴かれたら……私は……!」
「こんなことはもう辞めましょう。だからこそ、終わらせるの。」
雪蘭が手を掲げる。
青白い光が神殿全体を覆い、
“真実の儀”が発動した。

腐敗に手を染めた神官たちの記憶・罪・穢れが
次々に光の中に映し出される。
「これは……」
清貧とあまりにかけ離れた真実に、
凌暁も雪蘭も目を見張る。
信者達から巻き上げた献金で贅沢三昧の蓮音。
参拝にきた女性信者に無理やり手を出す神官たち。
己の身体を差し出す代わりに金銭をもらう巫女たちもいた。
「や、やめろぉぉぉ!!」
取り巻きの神官たちが口々に叫んだ
正にその瞬間——
青白い光が彼女の足元から立ち上り、
雄大な海のような神気が広がる。
雪蘭自身も驚いていた。
「……なに、この力……?」
麒麟が目を見開く。
「玄武か……!あやつ、雪蘭に神気を貸したか。」
(玄武様が……なぜ?)
不思議がる雪蘭の胸に、優しい声が響く。
――守りたい。お前のような“清らかな器”は二度と現れぬ。麒麟が選ばねば、我が加護を与えるつもりだった。
玄武の優しい声はそのまま雪蘭の身体に染みわたり、
温かい力が湧いてきた。
雪蘭の瞳が開かれた時、
その中にはもう恐怖はなかった。
「蓮音……あなたの偽り、全て暴きます。」
蓮音は身を震わせる。
「やめなさい……やめて!!それを暴かれたら……私は……!」
「こんなことはもう辞めましょう。だからこそ、終わらせるの。」
雪蘭が手を掲げる。
青白い光が神殿全体を覆い、
“真実の儀”が発動した。

腐敗に手を染めた神官たちの記憶・罪・穢れが
次々に光の中に映し出される。
「これは……」
清貧とあまりにかけ離れた真実に、
凌暁も雪蘭も目を見張る。
信者達から巻き上げた献金で贅沢三昧の蓮音。
参拝にきた女性信者に無理やり手を出す神官たち。
己の身体を差し出す代わりに金銭をもらう巫女たちもいた。
「や、やめろぉぉぉ!!」
取り巻きの神官たちが口々に叫んだ
正にその瞬間——



