旧校舎のあの子

朝靄が立ち込める中旧校舎は依然としてなんの異変も見せずにそこに建っている。
もうすぐ教師たちがやってくる時刻だ。
アリサはその前にカメラを回収しに行ったから、そろそろ映像は終わるはずだった。
やっぱりなにも映っていない。

落胆して映像を止めようとしたそのときだった。
旧校舎の一番右端の窓に人影が見えた気がして目を凝らした。
だけどそこにはもうなにも映ってはいない。

少し巻き戻して、もう一度再生する。
すると、問題の窓の奥に確かに人影映り込んでいて、それはすぐに消えたのだ。
ヒュッと喉が鳴った。
マキちゃんはこの影を目ざとく見つけてしまったのだ。
誰もいないはずの旧校舎。