「まだ……肝心なところまでは」とため息を吐いた。「私はその後ちょっとしたアクシデントに見舞われまして、あの頃の記憶がほとんどありません。……ですが、手掛かりをもとに、ある結論へと辿り着きました」
「それは、――なに? 是非、お聞かせ願いたいわ」
小さく息を吐き、微笑み返す恋乃は、
「あなたと恋生が、血を分けた双子の兄妹であるのにも関わらず、あなたは生まれて間もなくして京都の池水家へと引き取られた。……その運命を、あなたは、憎んでいた」
悠然と微笑んでいる池水恋生の、愛するひとに瓜二つの顔が、なにかの感情にさざなみを立てたように見えた。
*
何故。どうして。
それが……わたくしが真実を知ったときの嘘偽りない感情にございました。
双子の片割れ。からだの一部たる実の双子の兄が、無事、神宮寺家にてすくすくと育っているのに対し、わたくしは……。
母の実家である池水の宅には当時孫がおらず。不憫に思った母がわたくしを実家へと預けた。
「それは、――なに? 是非、お聞かせ願いたいわ」
小さく息を吐き、微笑み返す恋乃は、
「あなたと恋生が、血を分けた双子の兄妹であるのにも関わらず、あなたは生まれて間もなくして京都の池水家へと引き取られた。……その運命を、あなたは、憎んでいた」
悠然と微笑んでいる池水恋生の、愛するひとに瓜二つの顔が、なにかの感情にさざなみを立てたように見えた。
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何故。どうして。
それが……わたくしが真実を知ったときの嘘偽りない感情にございました。
双子の片割れ。からだの一部たる実の双子の兄が、無事、神宮寺家にてすくすくと育っているのに対し、わたくしは……。
母の実家である池水の宅には当時孫がおらず。不憫に思った母がわたくしを実家へと預けた。



