花に溺れ恋に純情~僕様同期御曹司の愛が私を捕らえて離さない~

「まぁねー。便利なツールだけれど、大事なことは対面で、ってのはうちは徹底しているから。

 かといって、全部が全部で対面で、話を聞けばまとまるってものでもないし。

 誰にだって、ちょっと、ひとりになりたいときとか、手軽にチャットだけで終わらせたいときもあるよね。分かる分かる」

 わたしの夫はこのように言ってくれているのだ。

 ちなみに結局披露宴は行わず、限られたひとのみを招待したパーティーを行い、わたしと恋生の関係はSmile Abroadでは公開されていない。秘密にしているわけでもないが、積極的に開示していないというだけだ。

 わたしが入社する前に恋生は会長職を退いた。わたしがいずれ入社することも想定してそこまで準備をしていたのかと思うと彼の慧眼に舌を巻く。

 大切にしているはずの自分の会社であっても、婚約者のわたしのために手放してくれる……。

 器が大きいということはこういうことなんだなと、あなたを見て感じるよ。恋生。