花に溺れ恋に純情~僕様同期御曹司の愛が私を捕らえて離さない~

「みなさまお世話になりました。ここで教わったことを活かして次の職場で役に立てればいいと思っております。みなさま、本当に、ありがとうございました」

 面前で深く頭を下げる。派遣先での契約は年内までと決まった。

 こうして、一介の派遣社員でも、みなの前で挨拶の場を設けるあたり、大切にされていたのだとは感じる。

 ただ、やっぱり、仕事でもっともっと、誰かの役に立ちたい。必要とされる考えが強かった。

 最終日は午後三時に挨拶をすることが決まっていたのでもう二時には後片付けをスタートさせていた。自分で持ち込んだ備品、会社で借りた備品を分別し、会社のものは所定の場所へと戻し、自分のものはバッグに入れる。エコバッグをふたつ持ってきておいてよかった。ペン立てなど案外支給されないものが多く、そういったものが案外かさばる。ペンを置くトレイや、百均で買ったかごなんかも。……まぁあんまり活躍出来じまいだったけれど。新天地での活躍を願おう。

 きっかり五時に退社した。するとあなたから電話があった。

「お疲れ様。今夜、なにか、食べたいものはある?」

「……焼肉かなぁ。おしゃれな感じの」