小学校低学年の頃に仲良くしていたアユちゃんが合宿に誘ってくれるまで、私は、誰にも理解されない人生を歩んでいた。父は父で、成功の裏で、信じていた人間に騙されたり、裏切られたりと散々な目に遭ってきた。父に小説の才はあったけれど、ひとを見る目はなかったようだ。散々に、父を利用する大人があまたいて、私たちもその被害に遭っていた。父がうっかり変な契約書にサインをしたばかりに、父が執筆した作品の権利が第三者に渡ってしまったり。ろくに連絡も取らなかった親戚が金の無心に訪れたり。うちだって決して裕福ではないのに……。断ったりするとあいつはケチな飲んだくれだと悪評を広められ、娘の私まで差別される。
母が外に仕事に出たのも、娘である私を養育するためでもあったけれど、家にいると自分が腐ってしまうと感じたからかもしれない。私のこういうところは母譲りで、家にいると気分転換が出来ずこじらせてしまう。実際家にいるときよりも、化粧をしているときの母が生き生きしていたし、帰ってくると本当に疲れていて、一日中家でごろごろしてなにもしない父に苛立ちつつ、台所に立ち、毎日毎日料理を作る。
母が外に仕事に出たのも、娘である私を養育するためでもあったけれど、家にいると自分が腐ってしまうと感じたからかもしれない。私のこういうところは母譲りで、家にいると気分転換が出来ずこじらせてしまう。実際家にいるときよりも、化粧をしているときの母が生き生きしていたし、帰ってくると本当に疲れていて、一日中家でごろごろしてなにもしない父に苛立ちつつ、台所に立ち、毎日毎日料理を作る。



