花に溺れ恋に純情~僕様同期御曹司の愛が私を捕らえて離さない~

「なぁ。なんか酒臭くない?」

「気のせいやろ」

「そんなことないって。ほら」

 露骨すぎる。馬鹿馬鹿しい放課後の校庭での光景。

 ……早く帰っても飲んだくれの父がいるだけで母は外に仕事に行っていて不在である。

 こころの穴と時間を埋めるものが欲しくて校庭にてひとり本を読んでいても、構ってくれる者は誰もおらず、こうして陰口を叩かれるばかり。……なんのために生きているのか。

 小学四年生の頃はいじめがピークの頃だった。中途半端に父の書いた小説の内容が町中のみんなに知れ渡り、成功を遂げた父親の娘に産まれたことへの栄光よりも、落ちぶれたオワコンの哀れな娘という称号がつきまとったあの頃。