せっかく俺の部屋にいるのに本なんか読むおまえを背後から抱き締めて。散々刺激してやって邪魔をした。
そんな日々は永遠には続かなかった。三年生に進学すると、理系の国立大学進学を志望するおまえとは別のクラスになった。実家で家業を継ぐことが決定していた俺は、必然、おまえとの距離を感じた。どうせおまえは東京で進学をするのだ。一年後には離れ離れになる……そんな未来が俺たちの関係を決定的なものにしてしまったね。
「分かっておるよ。海我と私は、……別の道を進むって」
最後に抱き締めたときのおまえの髪の香りを一生忘れられない。
自然消滅で恋愛を終わらせるのはおまえが最初で最後の女だった。以降の女はみんな、俺にすがりついて、考え直してとか、そういう姿を見せた。おまえはいつでも毅然としていた。
「じゃあ、……ありがとう。またね」
見事東京の国立大学への進学を決めたおまえは、俺から卒業アルバムを受け取ると切なそうに微笑んだ。その笑顔がいまも胸に焼き付いて離れない。永遠に、俺は、おまえの影。眩いひかりに包まれた道を進むおまえは俺の目から見てあまりにも眩しかった。目が眩むほどに。
*
そんな日々は永遠には続かなかった。三年生に進学すると、理系の国立大学進学を志望するおまえとは別のクラスになった。実家で家業を継ぐことが決定していた俺は、必然、おまえとの距離を感じた。どうせおまえは東京で進学をするのだ。一年後には離れ離れになる……そんな未来が俺たちの関係を決定的なものにしてしまったね。
「分かっておるよ。海我と私は、……別の道を進むって」
最後に抱き締めたときのおまえの髪の香りを一生忘れられない。
自然消滅で恋愛を終わらせるのはおまえが最初で最後の女だった。以降の女はみんな、俺にすがりついて、考え直してとか、そういう姿を見せた。おまえはいつでも毅然としていた。
「じゃあ、……ありがとう。またね」
見事東京の国立大学への進学を決めたおまえは、俺から卒業アルバムを受け取ると切なそうに微笑んだ。その笑顔がいまも胸に焼き付いて離れない。永遠に、俺は、おまえの影。眩いひかりに包まれた道を進むおまえは俺の目から見てあまりにも眩しかった。目が眩むほどに。
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