花に溺れ恋に純情~僕様同期御曹司の愛が私を捕らえて離さない~

 ……ああ、スーツを着こなすビジネスパーソンの姿をしているけれどこのひとは……。

「久しぶりだね。海我(かいが)。元気してた?」

 こんなところで出会うなんて。

 背が高くて、全体的にひとを寄せ付けない硬派な印象なのに、目元がすこし穏やかで。愛おしいときは目を細めるこのひとの目の動き。

 昔のまんまで……胸が詰まる。

「おう。……おまえは? なに、仕事帰り?」

 今日も恋生は会食だと言っていた。

「こんなところで会うのもなんかの縁だな。ちょっとそこで飯でも食ってくか」

 かつて、同じ学び舎で、ともに過ごしたかつての仲間とこの東京界隈で再会する確率はどのくらい?

 そう思うと、……すこしくらい、一緒にご飯を食べるくらいならいいかなと、そう思ったのだった。