花に溺れ恋に純情~僕様同期御曹司の愛が私を捕らえて離さない~

「川瀬さまは優秀なかたですので、肩の力を抜いて、自信を持ってくださいね。……それでは参りましょう」

 西新宿の一角にあるビルへと入る。エレベーターホールは九時前ということもあってやや混んでおり、そういえば、前の会社もエレベーターが混んでいたな、なんて思い返す。

 世間ずれした自分。休養を取っていた自分。

 そんな自分でも受け入れてくれた企業様がある……ということに、感謝をして、ちゃんと、しっかりと、働かないと。

 営業担当であるウメノさんの案内で七階にあるオフィスへと辿り着く。受付の電話もウメノさんがしてくれた。呼び出し音がしてしばらく経ったのちに、オンライン面接で顔を合わせたタテノさんがやってくる。ジャケットは羽織ってはいるがインナーはラフなTシャツだ。やっぱり自分は気負い過ぎた。

「ああ、こんにちは。ウメノさま、川瀬さん。……じゃあ、この、ビジター用のセキュリティカードをいったんお渡ししますので、これを首から下げていただいて、ぼくに続いて入室ください」