こうして父と母と一緒に寝ていると幼い頃を思い出す。父と母の眠る寝室に私が忍び込んで、花の足ちびたいね、と言って、母が足をこすりつけて私の足をあたためてくれたこと。二十三時から始まるドラマに夢中でいくら寝落ちしても懲りずに見続けたこと。――ふと、体感として分かった。
やっぱり故郷は居心地がいい。母からすると、自分の住み慣れた町を、今更この年で離れるなんて、という気持ちもあったし、能登を想う気持ちが大切だ。いくら父のことがあって周囲から時々冷たい視線を浴びることはあれど、それでも、周りには理解し協力してくれるひとたちがたくさんいるのだから。その貴重な財産をなくすことは考えられない。
私だって、前の仕事で、同期や上司に支えられてきた。それに、恋生、あなたが……。
母の右隣で眠る父のいびきを聞き飽きた頃にようやく睡魔が訪れた。その晩は、嘘みたいにぐっすりと眠れた。
*
「お母さん。……ごめんなさい」
朝食の席で詫びた。味噌汁の椀を持っていた母がそれを置く。私を見据える。曇りのない眼差しを。
やっぱり故郷は居心地がいい。母からすると、自分の住み慣れた町を、今更この年で離れるなんて、という気持ちもあったし、能登を想う気持ちが大切だ。いくら父のことがあって周囲から時々冷たい視線を浴びることはあれど、それでも、周りには理解し協力してくれるひとたちがたくさんいるのだから。その貴重な財産をなくすことは考えられない。
私だって、前の仕事で、同期や上司に支えられてきた。それに、恋生、あなたが……。
母の右隣で眠る父のいびきを聞き飽きた頃にようやく睡魔が訪れた。その晩は、嘘みたいにぐっすりと眠れた。
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「お母さん。……ごめんなさい」
朝食の席で詫びた。味噌汁の椀を持っていた母がそれを置く。私を見据える。曇りのない眼差しを。



