花に溺れ恋に純情~僕様同期御曹司の愛が私を捕らえて離さない~

 ああ、やっぱり、きみに会いたい。きみに会って話が聞きたい。きみがなにを思ってなにを願っているのか、ぼくは、知りたくてたまらないんだよ。

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 その晩、母と布団を並べて三人で寝た。1LDKの狭い部屋で、本当は、母は、いびきがうるさいので父とは別の部屋で寝たいとこぼしているが、そうはいかないらしい。お陰で私もその被害に遭う。

 真っ暗な天井を見つめ、思う。……ここが緑川だということを忘れてしまいそう……こうして見つめる世界は平凡で変わらないのに。ここを取り巻く事情があまりにも変わってしまった。

 塩川神社に通じる有名な朝市通りは平地となっていた。痛ましい火事の跡、がれきが撤去されていたぶん、ましだとは思えたが、青春時代を過ごした故郷がこんなふうになってしまうのは胸が痛む。苦しい。

 けど、実際能登で生活しているひとはもっと苦しい思いをしている。