ひとまずは、昔話だ。「あのね。お母さん。今回私が帰省したのは、私が小さかった頃の話を詳しく聞きたいと思ったからなの。特に、小学校高学年の頃。海野小島の合宿に行ったり、東北で震災を経験したりと……色々あったでしょう? 私自身思い出せていない記憶があるから、当時のことを知るお母さんから、顔を見てちゃんと話を聞きたかったの」
「そうなんね。合宿……なら二年連続で行っておったやろ。写真なら全部送ってんけども」
「一年目にある子たちと会ったの。溺れている子を助けたとかそういう話ってお母さん覚えていない?」
「ああ……なんかあったねえ。花が溺れている子を助けたって、合宿を取りまとめておるかたから、電話があったわ。お父さんなんてそれ聞いて、そんな危ない合宿なんか行って花が大丈夫なんか、って心配してもうて、一晩中寝られんかってんよ」
そうなのか。「その後、合宿で会った子と特に交流する様子はなかったんだよね?」
「手紙も来ておらんかったし……ああ手紙ね。そや。なんか、聞いたことない子からの手紙あって、それ、どうなんか分からんでいったん取っておいたんよ。花に直接見したほうがええやろって思うて」
母が別室から持ってきた手紙の差し出し主を見て、鳥肌が立った。
「そうなんね。合宿……なら二年連続で行っておったやろ。写真なら全部送ってんけども」
「一年目にある子たちと会ったの。溺れている子を助けたとかそういう話ってお母さん覚えていない?」
「ああ……なんかあったねえ。花が溺れている子を助けたって、合宿を取りまとめておるかたから、電話があったわ。お父さんなんてそれ聞いて、そんな危ない合宿なんか行って花が大丈夫なんか、って心配してもうて、一晩中寝られんかってんよ」
そうなのか。「その後、合宿で会った子と特に交流する様子はなかったんだよね?」
「手紙も来ておらんかったし……ああ手紙ね。そや。なんか、聞いたことない子からの手紙あって、それ、どうなんか分からんでいったん取っておいたんよ。花に直接見したほうがええやろって思うて」
母が別室から持ってきた手紙の差し出し主を見て、鳥肌が立った。



