放課後の教室。

机を囲んで、いつもの四人が座っていた。

『今日も、俺先帰るわ』

と裕大はいつも通り雫のところへ向かおうとする。




沙月がにやりと笑いながら、裕大を突く。

「ねぇ、裕大。最近いつも早く帰るじゃん。何かあるの〜?」


蓮太郎もくすくすと笑い、肩を揺らす。

「毎日さっさと帰っちゃってさ。ちょっと怪しいよな。」

空は軽く腕を組み、からかうように目を細めた。

「隠し事でもあるんじゃない?最近、妙にそわそわしてるし」

裕大は肩をすくめて視線を逸らす。
『別に……なんでもない』

だが、空は鋭く見つめた。
「ほんとに?俺たちには隠しごとなしだろ〜」
 

裕大の顔が一瞬強張る。