この命のすべてで、君を想いたい

その夜、家に帰ると、雫は静かにベッドに腰を下ろし、額に手を当てて小さく息をつく。



頭の奥で重い圧迫感が残り、目の奥がちらつく。



『……疲れてるだけだよね』

そう自分に言い聞かせ、
今日も笑顔でやり過ごした自分を褒めるように、ベッドに身を沈める。






窓の外には冬の澄んだ空が広がり、
月の光が静かに部屋に差し込んでいた。



その光の中で、

雫は誰にも見せられない小さな不安を胸に抱えつつも、


学校での楽しい日常を思い返し、


微笑みを浮かべるのだった。






冬休み初日。
街は静かで、冬の冷たい風が頬を撫でる。



雫は布団の中で目を覚ますと、いつもより強い頭痛に顔をしかめた。


これは、ただの肩こりや疲れじゃない。



痛みは徐々に増していき、吐き気と軽いめまいも伴った。



しかし、雫は誰にも悟られたくなかった。


「……大丈夫、我慢できる」
そう自分に言い聞かせ、朝食もいつも通り食べるふりをした。



空に心配されることも恐くて、LINEでのやり取りも最小限に抑える。



誰にも心配をかけたくない――


この冬休みを、楽しい思い出でいっぱいにしてあげたいから。


昼過ぎ、痛みがさらに増してきた。

ベッドに横になっても頭がずきずきと脈打ち、視界の端がチカチカする。



「……もう、限界かも」




悩んだ末、雫は重い腰を上げ、
みんなに内緒で近くの病院に向かうことに決めた。