お嬢様は溺愛に溺れている

「次体育ぅ?やだぁ~!」


苦手苦手苦手……!


「蓮樹先輩と騎士五人は熱い…!燃える…!生きててよかった…(泣)…!」


何故か理央ちゃんが倒れこみそうなのをなんとか若菜ちゃんが支えている。


「…なんで蓮樹先輩?」


「何言ってんのよ……全学年合同体育祭練習に決まってるでしょ…」


全学年、合同、体育祭、練習………?・。・。・。ちーん。


「いやぁーーーっ!!」


「うるさい!落ち着きなさいよ!」


体育祭ってもうそんな季節なの…。


「大丈夫ですよ、お嬢様」


後ろから海斗くん……何を根拠に言ってるのかな…?


すこ~し面白がってるように見えるのは気のせいですか…。


「ん……?」


「ねぇ、あんたらって何者?」


少し理央ちゃんが怪訝そうに眉を寄せた。


「……心の何なの?」


「もちろん心様のSPですが」


「…だったらその甘い目は何なのよ?」


甘い目…?目にハートがある…?ピンク…?


思わず身を乗り出して海斗くんの目を見てみた。


すると、驚くようにのけぞりながら顔を背けた。


???


「へぇ?別にいいわ。だけど!くれぐれも心に変な事教えないでよね!」


「心」


低めの柔らかい声。


これは……蓮樹せんぱい…。


ゆっくり振り返ると気だるげにドアに寄りかかる先輩の姿。


「蓮樹先輩…!」


「あ…!ねぇ、せんぱ~い!聞いてくださいよぉ」


気づけば理央ちゃんが甘ったるい目で蓮樹先輩を見ている…。


はっ…これが恋の始まり…的なやつなのか…!?