Existence *

美咲に言った言葉。


…――行くまでの間いつでもいいから来て。
そこにあるもので決めてくれたらいいから――…


昼休みに取りに行った婚姻届け。

それを何もないテーブルの上に置いた。


美咲が来ないと分かっていても。

でも、俺の中の1%の確率だけでもいい。

それを信じたい。


俺の名前を記入しようか悩んだ。

書いていると強引すぎるだろうか。

結局名前を書かずにそのまま置いた。


結婚したいって、そう思う事はあっても、今すぐってのは正直、今まで思わなかった。

俺が30になったらって、ずっと言ってきたけど、いざもうすぐで30を迎えようとしている今。


正直、今なんだろうかって思った。

美咲との関係が曖昧過ぎて、俺自身答えが出せない。


でも、美咲が俺の前から居なくなるって考えた時、やっぱ美咲しかいないって、そう思った。

だから、美咲が決めてほしい。

俺と一緒に居たいか、居たくないかって事を。


美咲は今何を思って、何を考えて居るのかが知りたい。


正直、こんなに好きになるとは思わなかったし、それが今まで続くなんて思ってもみなかった。

でも離れてしまうと余計に手放したくなくて、傍に居てほしいって、そう思わせてくれる相手だった。


だから俺は美咲しか居ない――…