Existence *

「お前も行くんだろ?海外…」

「そだな」

「その事、美咲ちゃんの耳に入ってんの?」

「さぁ…どうだろ。諒也も知らねぇって感じだから伝わってねぇと思う」

「どうすんの、お前…」

「どうするって俺も考えてっけど」

「何を?」

「…何をってか?そんな事お前が知ってどうする」

「だから言ってんだろ?実香子がうっせーって。ほっとけよってずっと言ってんだけど、お前の行動そのものがムカつくっつってたんだよ」

「はぁ?まだ言ってんの?」


まぁ、入院中に実香子には何度も怒られたけど。

俺の行いを改めた方がいいって。

んな事、分かってる。

分かってるからこうなってしまっている。


なにがどうなって、こうなったかなんて、俺の行動が全てだった。


「実香子いま、お前の事すげぇ嫌ってるから」

「もう別に嫌いのままでいいわ。俺が悪いし。実香子にそう言っといて」


はぁ…とため息を吐き捨てソファーに再び深く背を付ける。

そんな俺を見て流星がクスクス笑みを漏らした。


「俺はお前の事なんてどうでもいいし、むしろそこに入り込みたくもねぇわ」

「はいはい、実香子ね、」

「そう。実香子が行って来いって言うから来た」

「お節介すぎんだろ、アイツ」

「実香子はね、あいつなりにお前の事心配してる。って言うか、美咲ちゃんの事を凄く心配してた」

「わかってるよ、そんな事。だから美咲に会いに行こうと思ってる」

「そう」

「俺の中で納得できない部分もいっぱいあるから。それが解決できない限り、美咲を行かす事も出来ないし、俺も納得して行けねぇから」

「わかった。そう言って実香子に言っとくわ。もう最近、実香子と会うたびにお前の話してくっからまじでうっとおしいわ。お前の所為で」

「知るかよ、んな事」


素っ気なく返す俺に流星が笑いだす。

暫く流星が居座っていた。

勝手に冷蔵庫を開け、次々飲み干すビールの缶。

それに意味もなく付き合わされて帰宅していったのは夜中の2時だった。


「まじで、眠いって、」


そう呟いて俺はすぐに寝落ちした。