Existence *

「へぇー…」

「でも、こうなったのも俺が悪いから。俺が原因で傷つけた事は後悔してる」

「……」


それはほんとに俺が悪くて、そのせいで美咲を傷つけたたことに対してはごめんとしか言えない。

今だに美咲の涙が浮かんで、言葉が頭の中を過ぎる。


…――翔に対する気持ちが分かんない。

…頭の中がごちゃごちゃしてて、翔と居ると良く分からない感情が芽生えて…

だから少しだけ距離置きたい――…


そら、そうなるか。

とも思える言葉を吐き捨てられると、俺も…


「まぁ、でもこの先、俺と居てもまためんどくさい事になりそうだし、だったらこのままでもいっかなって、」

「ルキアさんも言ってたけどさぁ、まじお前めんどくさいな。翔に産まれんで良かったわとか言ってたけど、その意味がなんかすげぇわかるわ」

「…なにそれ」

「昔っからお前は追われる側だったからなぁ。世の男の追う方の気持ちが分かって良かったんじゃね?」

「は?どういうこと?」

「そのまんまの意味だろうが。で、他の女もちゃんと処理しとけよな」

「他の女?」

「実香子が言ってたわ。謎の女が来るって。あんだけ女の子、来ると美咲ちゃんも大変だよねって言ってた」


心当たりがあるのは茜しか居ない。

そか、まだアイツも残ってんのか。

ほんと、めんどくさ。


「つかさ、俺の話を実香子とすんの辞めてくんね?」

「いや、そんなしょっちゅうするわけねぇだろ。お前の話が1番怠いわ。で?退院いつ?」

「実香子に聞いてねぇのかよ」

「だからお前の話はあんましねぇっつってんだろ」

「3月初旬つってたかな」

「まぁ、それまでによ、解決できる事はしとかねぇとなぁ。仕事始まったら休んでる場合じゃねぇだろ」


流星が言う様に、仕事が始まったらこんなに休んでる暇はない。


「そだな。海外出張もあるし、忙しくなっから今だけかもな、こんなのんびりしてんの」

「え?仕事で?」

「そう」

「いつから?」

「5月か6月かな。まぁ、それは俺がこの先の事で行きたいっつったから」

「どれくらい行くん?」

「1年かな」

「へぇー…どこに?」

「アメリカ。って、これは誰にも言わんくていいぞ」


ずっと前からそうしたいと思ってた。

美咲が居る間は正直迷ったけど、今は何も迷うことがないからすんなりと決められた。