Existence *

あれから三日後。


「お前、大人しくしてんのかよ」


そう言って入ってきたのは流星だった。

こうやって面と向かって会うのは、あれ以来。


「ほら、お前の為に持ってきたんだから感謝しろよ」


そう言ってテーブルの上に置かれたトマトジュース。


「いらねぇよ」

「飲んでたら血圧も低くなんだと」

「高くねぇから血圧なんか」

「沙世さんがお前の為にって用意してんだから有難く受け取っとけよ」

「で?お前は何しに来た」

「冷てぇな、お前は。心配して来てやってんのにその態度かよ」

「……」

「つかまだ俺が殴ったこと怒ってんの?」

「……」

「あれはお前が悪いから俺は謝らねぇから」

「別に謝れなんて言ってねぇわ」

「ここに居て頭冷やせたか?お前のドロドロした女の問題に俺も巻き込まれていい迷惑だわ」

「悪かったな」

「リアがもうお前とは会わないってさ」

「……」


その言葉で俯いていた顔が上がる。

そんな俺を見た流星は軽く息を吐き出し、頬を緩めた。


「だからお前も会いにくんなって、」

「会わねぇわ。…つかまたあの女お前に会いに行ったのかよ」

「いや、リアじゃない。男が来た」

「男?」

「あぁ。初めて見る顔だったけどな。お前に伝えてほしいって来たわ」


あの男だろうか。

最後にリアを引っ張って行った男。

まぁ、別にそんな事はどうでもいいけど…


「そう…」

「で?美咲ちゃんとはどうすんの?」

「美咲?」

「ルキアさんが言ってたから」

「もうアイツとは終わってっから別になんもしねぇよ」


ほんと、もう終わってるから何もない。

多分、もう会う事もないだろう。