さびしがりやの毒花



いま思うと癒されていたのかもしれない。



藤間先輩からの望んでいない黒く粘着質な愛に怯える日々に疲れ切っていた。



だからこそ、どこか無垢で無防備な吉崎先輩に触れたとき、勝手に浄化されてしまったのだ。



藤間先輩より、吉崎先輩のほうがよっぽど毒々しい見た目をしているのに、不思議だ。




「さて、そろそろ落ち着きましたか?」


「……ん。きみの心音きこえてくるから、眠くなってきた」


「ぅ……そう、ですか。ほ、ほら、保健室行きましょう?」


「もうすこし、くっついてる」




ええ……



言葉のとおりくっつき虫モード。



まだ放してはくれなさそうで……




「5分……だけですからね」




その後頭部から掬うように髪に指を通すと、吉崎先輩は満足そうに息をついた。