御守りします、お嬢様。

「いや、お前になら不快感を覚えない。良ければ秋羽と呼んでくれ」

「えっと、秋羽さん?」

「いや、呼び捨てでいい」

「先輩に呼び捨てはさすがにっ…」

「じゃあ…どうするか」

「えっと、もしよければなんですが…秋羽先輩と呼んでもいいですか?」

先輩は口元をほころばせた。

「それ、いいな」

京極さんーもとい秋羽先輩は、嬉しそうに笑ってくれた。

「ところでなんだが、俺も紗愛と呼んでもいいか?」

「私、呼ばれ方は特にこだわりないので」

「じゃあ、紗愛」

「じゃあ俺も京極って、呼び捨てでいいか?」

「あぁ、構わない。俺も、鈴森」

「悠羽じゃねぇんだな」

「そちらがよかったか?」

「いや、紗愛が間違えないのならいいんだが」

「あぁそうか。お前らはどちらも鈴森だったな」

「にいに、私は大丈夫だよ」

「紗愛は優しいな。一回直緒(なお)と間違えてるだろ」

「まぁね。でもその時に学んだから」

「そういえば、この大華学園が国内随一の進学校なことは知っているな?」

「はい」「あぁ」

「正直初等部の編入試験は可愛いものだ」

「へぇ」

「だが中等部、高等部への編入は絶対にできないと言われて…いた」

「じゃあ俺たちは?」

「あぁ、学園創立以来の天才ということだ」

「にいに、すごいね」

「紗愛もってことでしょ?」

「あぁ、正直俺も解いてみたが結果は散々だったよ。だから、満点合格した君たちを本気で尊敬する」

「「満点?」」

「あぁ、大華学園は満点合格しなければ編入が不可能ということに原則なっている」