御守りします、お嬢様。

「いや、サラは確かに黒髪だが、黒髪は大勢いるし、そもそもサラはメガネをかけていない。声だって、似ている奴は他にいるだろう」

わ~、なんか自己完結してくれた~…

にいにも「なにこいつ」って顔して驚いてる。

「悪いな、なんでもないぞ」

「あ、い、いえ」

「大丈夫だぞ」

「それでは今から学校の案内を始める。何かわからないことがあれば何でも、いつでも言ってくれ。答えられる範囲ならお答えする」

「はい!」

「…はい」

この学園は門からして立派なんだろうな…!

「まずは学園の授業棟から紹介する。今日は授業のない日なので貸し切り状態だ」

「そんな時に見学させていただいていいんですか?それに京極さん、今日ほんとはお休みだったんじゃ…」

京極さんは心底驚いたような顔をした。

「そんな心配をされたのは初めてだ。そして俺たち生徒会は授業のない日も業務があるのでむしろ仕事が楽になって助かったよ」

「ふふっ、私たちにお礼を言うなんて、京極さんは不思議な方ですね」

「お前、俺のことを名前で呼ばないのか?」

…え?

「いや、失礼かなと思って。初対面の私にファーストネームで呼ばれるのは」

京極さんは驚いたような、嬉しそうな顔をした。