柱:屋上/夜の放課後(夕暮れから夜)


ト書き:
学校に残る二人。風が強く、街の灯りが遠くで瞬いている。

颯真「俺、お前に見合うようになりたかったんだ。」

瑠衣「え?」

颯真「昔みたいに隣にいるには、強くならなきゃって。
だから、喧嘩してでも、変わりたかった。……お前に見られたかった。」

瑠衣(涙ぐみながら)「そんなの、最初から頑張らなくても……私は、颯真がよかったのに。」


ト書き:
一瞬の沈黙。
颯真が彼女の手を取り、額をそっと寄せる。

颯真「……もう、離さないから。」

瑠衣「……優しいけど、ちょっと重い。」

颯真(小さく笑って)「お前が好きだからな。」


ト書き:
夜風が吹き、二人の影がゆっくりと重なる。