柱:放課後・屋上/夕方

ト書き:
瑠衣が屋上で一人、風に髪をなびかせている。
そこへ足音が近づく。颯真が立っていた。

瑠衣「どうしたの? 急に転校してきて。」

颯真「お前がここにいるから。」

瑠衣「……は?」

颯真(真っ直ぐ)「離れるの、嫌だった。」

ト書き:
瑠衣が戸惑って一歩下がる。颯真がその距離を詰める。

瑠衣「……近いよ。」

颯真「近くにいねぇと、不安になる。」

瑠衣(困ったように笑い)「前の颯真、そんなこと言わなかったのに。」

颯真(視線を落とし)「前の俺は、弱かったから。」