座敷牢令嬢は今日も謎を解く

今回の事件は使用人の自業自得なのではないかと。
田中の意地悪な言い方を耳にすると、まるでキヨに使用人も含めて誰も信じるなと言われているような気分になってくる。
「もしかしてあなたもここの人たちになにかされているの?」

その質問に田中の目が泳いだ。
ひとりだけ毛色の違うものを着せられていることや、キヨの世話をさせられていることで、その立場があまり良くないことには気がついていた。

どうやら図星だったようで、田中は苦笑いを浮かべる。
「どうでしょうね」
「あなたはどうして私の世話係に?」
「今日は少ししゃべり過ぎたようです。そろそろ行きます」