座敷牢令嬢は今日も謎を解く

「いえ、別に……」
別にと言いながらトミは盛大なため息を吐き出し、更には持っていたホウキを落としてしまって大きな音を立てている。
「もしかして体調が悪いんじゃないの? 今日は休んでいてもいいのよ?」
「体調は大丈夫です。でも」

そこまで言って口をつぐむ。
その次は決して人に言うことはできないという様子で顔をふせた。
「トミちゃんも年頃だから色々あるわよね」
使用人の先輩なのだろうか、相手はなにか訳知り顔でしきりに頷いている。
「とにかく、このまま仕事をされちゃこっちが迷惑だからホウキを貸して。離れの掃除は私がしておくから」