こんなことでも菅原家の人間にバレれば出て行かされることになるだろうに、呑気なものだ。
キヨはふたりがいる部屋を難なく通り過ぎてあっという間に廊下を半分ほどやってきた。
と、その時だった。
今度は廊下の前方から足音が聞こえてきたのだ。
キヨの額に冷や汗が流れる。
咄嗟に中庭へと下りて大きな岩陰に身を潜めた。
すぐ近くの部屋に入るほうが早かったが、万が一近づいてくる相手がその部屋に入ったら捕まってしまうと考えてのことだった。
岩陰に座り込んで息を殺していると、ふたりの使用人の男たちが廊下を進んでくるのが見えた。
その瞬間、手に持っていた資料がズルリと滑って玉砂利の上に落ちてしまったのだ。
キヨはふたりがいる部屋を難なく通り過ぎてあっという間に廊下を半分ほどやってきた。
と、その時だった。
今度は廊下の前方から足音が聞こえてきたのだ。
キヨの額に冷や汗が流れる。
咄嗟に中庭へと下りて大きな岩陰に身を潜めた。
すぐ近くの部屋に入るほうが早かったが、万が一近づいてくる相手がその部屋に入ったら捕まってしまうと考えてのことだった。
岩陰に座り込んで息を殺していると、ふたりの使用人の男たちが廊下を進んでくるのが見えた。
その瞬間、手に持っていた資料がズルリと滑って玉砂利の上に落ちてしまったのだ。



