座敷牢令嬢は今日も謎を解く

まっすぐな視線はきっと正しい道を選んでくれる。
「ねぇ、トミ」
再びキヨが話しかけたとき、トミは背中を向けていた。
素早く座敷牢から出てガチャンと鍵をかける。
「ごめんなさい! わたし、大旦那さまたちを裏切れません!」

「待ってトミ!」
駆け出すトミを追いかけるように呼んだけれど、トミは振り返らなかったのだった。

☆☆☆

トミまで行ってしまってから更に時間が経過していた。
キヨはずっと座敷牢の中をグルグルと歩き周り、時折田中が盗んできてくれた資料に目を通しては歯噛みをした。
自分は全部知っているのに。
そして旦那さまの文字で書かれた資料もここにあるのに。