座敷牢令嬢は今日も謎を解く

靴や帽子にもこだわっているし、それが若旦那様からの贈り物だと言うのなら納得もできた。
ただの使用人が自分で用意できるようなものではなさそうだったから。
「ただ、その使用人はわたしが来る前に亡くなったそうです」
トミの顔色がスッと青くなる。
キヨは姿勢を正して次の言葉を待った。

「屋敷の裏の井戸に落ちたそうです」
キヨはゴクリと唾を飲み込む。
「その使用人はどうして井戸に落ちたの?」
「おそらく足を滑らせるとかして落ちたのだろうと言っていました」

「つまり、事故だったと?」
「はい」
頷くトミにキヨは自分の顎に指を当てた。
足を滑らせて井戸に落ちるという痛ましい事故は珍しくない。