「ふたりの協力がなかったら、もしかしたら逃げられていたかもしれない。だから、受け取って」
エーリヒは何も言わなかったので、クロエが代わりにそう言った。
ギルドに行く前に、ふたりで話し合って決めたことだ。
トリーアがサージェの居場所に案内してくれたから、これ以上逃亡されることもなく、無事に解決することができたのだ。
そして何よりも、クロエはふたりの将来のことがとても気懸かりだった。
「クロエが気に病むから、さっさと受け取れ。今度は変な男に騙されないようにしろ」
なかなか受け取らず、困ったようにエーリヒとクロエの様子を伺っていたリリンに、エーリヒは呆れたようにそう言った。
「……わかりました。本当に、ありがとうございます」
リリンはそう言うと、報酬を受け取り、それをすべて弟に預けた。
「トリーアが持っていて。こんな大金を持っていたら、私だと余計なトラブルに巻き込まれそうで」
「うん。わかった」
トリーアは姉の提案に大きく頷き、躊躇うこともなくふたり分の報酬金を受け取った。
その様子を見ていたクロエは、思わずたしかに、呟いてしまっていた。
リリンはまだ危うい面もあるが、トリーアが一緒にいれば大丈夫だろう。
それから、この宿はリリンとトリーアに泊まってもらうことにして、クロエはエーリヒと貴族専用の宿に戻ることにした。
別れの挨拶をして、宿を出る。
「冒険者になるのであれば、何かあったらギルドを通して連絡しろ」
エーリヒは、最後にトリーアにそう囁いていた。
エーリヒは何も言わなかったので、クロエが代わりにそう言った。
ギルドに行く前に、ふたりで話し合って決めたことだ。
トリーアがサージェの居場所に案内してくれたから、これ以上逃亡されることもなく、無事に解決することができたのだ。
そして何よりも、クロエはふたりの将来のことがとても気懸かりだった。
「クロエが気に病むから、さっさと受け取れ。今度は変な男に騙されないようにしろ」
なかなか受け取らず、困ったようにエーリヒとクロエの様子を伺っていたリリンに、エーリヒは呆れたようにそう言った。
「……わかりました。本当に、ありがとうございます」
リリンはそう言うと、報酬を受け取り、それをすべて弟に預けた。
「トリーアが持っていて。こんな大金を持っていたら、私だと余計なトラブルに巻き込まれそうで」
「うん。わかった」
トリーアは姉の提案に大きく頷き、躊躇うこともなくふたり分の報酬金を受け取った。
その様子を見ていたクロエは、思わずたしかに、呟いてしまっていた。
リリンはまだ危うい面もあるが、トリーアが一緒にいれば大丈夫だろう。
それから、この宿はリリンとトリーアに泊まってもらうことにして、クロエはエーリヒと貴族専用の宿に戻ることにした。
別れの挨拶をして、宿を出る。
「冒険者になるのであれば、何かあったらギルドを通して連絡しろ」
エーリヒは、最後にトリーアにそう囁いていた。


