「私が、無駄にサージェを挑発してしまったから。だから、あなたたちを攻撃したのだと思う」
勝手に恋人を名乗られ、あまりにも自分勝手な彼に対して、怒りを感じていたのは事実だ。
でも、あんなふうに挑発する必要はなかった。
「あなたが謝る必要はないよ」
そんなクロエに、リリンはどこか吹っ切れたような顔をして、そう言った。
「もともと私が、サージェ様……。サージェに騙されたのが悪かったんだから。それなのに、私たちを守ってくれた。本当に、ありがとう」
そう言って、リリンも頭を下げる。
最初に会ったとき、不本意そうに謝っていた彼女とは別人のようだ。
「トリーアも、ごめんね」
リリンが弟にそう謝罪すると、彼は顔を歪ませて、姉に抱き付いた。
「姉さん……」
大人びているが、まだ幼い彼は、それでも姉を守ろうと必死に頑張ってきたのだろう。
クロエも思わず、もらい泣きをしてしまった。
「ふたりは、これからどうするの?」
トリーアが落ち着くまで待ったあと、クロエはそう聞いてみる。
どうやらこの町に大勢で移動してきた移民たちは、いつも一緒にいるわけではないらしい。
ひとりで移動するには心許ない女性や子ども、老人たちが、たまたま都合が合った人たちと、集団で移動するようだ。
リリンとトリーアは幼い頃に両親を亡くし、それからはふたりで色々な町を転々としてきたらしい。
「私はもう、冒険者ではいられないだろうから、仕事を探さないと」
リリンはそう言った。
勝手に恋人を名乗られ、あまりにも自分勝手な彼に対して、怒りを感じていたのは事実だ。
でも、あんなふうに挑発する必要はなかった。
「あなたが謝る必要はないよ」
そんなクロエに、リリンはどこか吹っ切れたような顔をして、そう言った。
「もともと私が、サージェ様……。サージェに騙されたのが悪かったんだから。それなのに、私たちを守ってくれた。本当に、ありがとう」
そう言って、リリンも頭を下げる。
最初に会ったとき、不本意そうに謝っていた彼女とは別人のようだ。
「トリーアも、ごめんね」
リリンが弟にそう謝罪すると、彼は顔を歪ませて、姉に抱き付いた。
「姉さん……」
大人びているが、まだ幼い彼は、それでも姉を守ろうと必死に頑張ってきたのだろう。
クロエも思わず、もらい泣きをしてしまった。
「ふたりは、これからどうするの?」
トリーアが落ち着くまで待ったあと、クロエはそう聞いてみる。
どうやらこの町に大勢で移動してきた移民たちは、いつも一緒にいるわけではないらしい。
ひとりで移動するには心許ない女性や子ども、老人たちが、たまたま都合が合った人たちと、集団で移動するようだ。
リリンとトリーアは幼い頃に両親を亡くし、それからはふたりで色々な町を転々としてきたらしい。
「私はもう、冒険者ではいられないだろうから、仕事を探さないと」
リリンはそう言った。


