建物の奥からそんな声がして、ようやくサージェが姿を現した。
ギルドの正職員だった頃の面影はなく、薄汚れたローブを身に纏っている。
けれど表情はあの頃のまま。
クロエのためだと言いながら、自分よりも下だと認識し、思うように操ろうとしていたときの顔である。
「だが私は、もう二発は魔法攻撃を放つことができる。君の実力からして、次は防げないだろう。君を傷つけるつもりはない。おとなしく一緒に来れば、これ以上は攻撃しないよ」
そんなことを言い、歪んだ笑みを浮かべる。
「え」
けれどクロエは、そんなサージェの言葉を聞いて、驚きの声を上げる。
「二発? 今の魔法って、三発しか放てないの?」
クロエが魔法攻撃を練習した際は、何十発も連続で放っていた。
体力が尽きていなければ、もっとできただろう。
サージェも魔女であるクロエには敵わないとはいえ、ギルド正職員になったほどだから、もっと強いと思っていた。
だから少し拍子抜けしてしまい、思ったままを口にする。
「な、何を」
けれどサージェはそんなクロエの発言を、当然のことながら本気にしていなかった。
「そんな強がりを言っても無駄だ。私が本気で攻撃する前に、おとなしく言うことを聞いたほうがいい」
「攻撃してもいいよ」
クロエはそう言うと、また先ほどと同じような防壁を築く。
「何ならもう十回くらい、攻撃しても大丈夫だから」
クロエに実戦経験がないことは、サージェもよく知っている。
魔石作りでさえ、魔法ギルドに登録してから作り始めたことも。
だから、経験不足で実力の差が理解できないのだろうと思ったようだ。
ギルドの正職員だった頃の面影はなく、薄汚れたローブを身に纏っている。
けれど表情はあの頃のまま。
クロエのためだと言いながら、自分よりも下だと認識し、思うように操ろうとしていたときの顔である。
「だが私は、もう二発は魔法攻撃を放つことができる。君の実力からして、次は防げないだろう。君を傷つけるつもりはない。おとなしく一緒に来れば、これ以上は攻撃しないよ」
そんなことを言い、歪んだ笑みを浮かべる。
「え」
けれどクロエは、そんなサージェの言葉を聞いて、驚きの声を上げる。
「二発? 今の魔法って、三発しか放てないの?」
クロエが魔法攻撃を練習した際は、何十発も連続で放っていた。
体力が尽きていなければ、もっとできただろう。
サージェも魔女であるクロエには敵わないとはいえ、ギルド正職員になったほどだから、もっと強いと思っていた。
だから少し拍子抜けしてしまい、思ったままを口にする。
「な、何を」
けれどサージェはそんなクロエの発言を、当然のことながら本気にしていなかった。
「そんな強がりを言っても無駄だ。私が本気で攻撃する前に、おとなしく言うことを聞いたほうがいい」
「攻撃してもいいよ」
クロエはそう言うと、また先ほどと同じような防壁を築く。
「何ならもう十回くらい、攻撃しても大丈夫だから」
クロエに実戦経験がないことは、サージェもよく知っている。
魔石作りでさえ、魔法ギルドに登録してから作り始めたことも。
だから、経験不足で実力の差が理解できないのだろうと思ったようだ。


