周囲にはそんな建物が何件かあって、もとは綺麗な街並みだったのではないかと思われる。
この区域は、最初からスラム街だったわけではなさそうだ。
王都から遠く離れた北の町には、今まで色々なことがあったのだろう。
サージェは、あの中に潜んでいるのか。
そう思って周囲を観察していたクロエは、建物の中から魔法の気配を感じ取った。
「!」
魔法の気配を感じたのは、魔力があるクロエだけのようだ。
サージェがこちらに攻撃を仕掛けようとしている。
「下がって」
クロエはリリンとトリーアにそう言うと、中から魔法攻撃が放たれたことを感じて、咄嗟にエーリヒの前に出る。
「えっと、魔法防御!」
四人の前に、壁を出現させるようなイメージで魔法を使う。
「……っ」
上手く発動したようで、廃墟から放たれた魔法は、障壁に当たって消滅した。
「クロエ!」
魔法攻撃を防ぐことができてほっとしたクロエを、エーリヒが慌てて庇う。
「前に出たら危ない」
「大丈夫。攻撃魔法以外は失敗しないから」
「だが」
「それよりも、許せないんだけど」
クロエは、怒りを隠そうともせず、建物を見つめる。
「こそこそ隠れて魔法で攻撃するなんて。しかも、エーリヒを狙ったでしょう?」
魔法攻撃は、まっすぐにエーリヒに向かっていた。
威力が強かったので、もしかしたら傍にいたトリーアも巻き込んでいたかもしれない。
大人びているが、トリーアはまだ子どもである。
そんな彼を、サージェは巻き込んでもかまわないと思ったのだ。
クロエは、それが許せなかった。
「まさか、この攻撃を防ぐなんてね」
この区域は、最初からスラム街だったわけではなさそうだ。
王都から遠く離れた北の町には、今まで色々なことがあったのだろう。
サージェは、あの中に潜んでいるのか。
そう思って周囲を観察していたクロエは、建物の中から魔法の気配を感じ取った。
「!」
魔法の気配を感じたのは、魔力があるクロエだけのようだ。
サージェがこちらに攻撃を仕掛けようとしている。
「下がって」
クロエはリリンとトリーアにそう言うと、中から魔法攻撃が放たれたことを感じて、咄嗟にエーリヒの前に出る。
「えっと、魔法防御!」
四人の前に、壁を出現させるようなイメージで魔法を使う。
「……っ」
上手く発動したようで、廃墟から放たれた魔法は、障壁に当たって消滅した。
「クロエ!」
魔法攻撃を防ぐことができてほっとしたクロエを、エーリヒが慌てて庇う。
「前に出たら危ない」
「大丈夫。攻撃魔法以外は失敗しないから」
「だが」
「それよりも、許せないんだけど」
クロエは、怒りを隠そうともせず、建物を見つめる。
「こそこそ隠れて魔法で攻撃するなんて。しかも、エーリヒを狙ったでしょう?」
魔法攻撃は、まっすぐにエーリヒに向かっていた。
威力が強かったので、もしかしたら傍にいたトリーアも巻き込んでいたかもしれない。
大人びているが、トリーアはまだ子どもである。
そんな彼を、サージェは巻き込んでもかまわないと思ったのだ。
クロエは、それが許せなかった。
「まさか、この攻撃を防ぐなんてね」


