それについては、王太子のジェスタが廃止を考えているようだが、貴族からの反発も多く、なかなか改革が進まないらしい。
安い賃金で労働力が手に入るのだから、それは経営者側から見れば、良い話に違いない。
しかもこの国では、それが当たり前のことになっている。
今の国王に改革の意思はないようだが、王太子はジェスタだ。
一方にだけ傾いた天秤は、いつか崩壊する。恨みや妬みの念は、日ごとに強まり、いつかこの国を滅ぼす。
だから正しい方向に導き、この国を安定させて、誰もが暮らしやすい国にしたい。
それがジェスタの考えであり、アリーシャも心から賛同しているのだと、彼女が教えてくれた。
他国に魔法を学ぶために留学していたアリーシャは、この国がどれだけ歪んでいるのか、よくわかったようだ。
それをジェスタに話し、色々と語り合っているうちに、ふたりはそう考えるようになった。
ジェスタとアリーシャが国王と王妃になれば、この国はもっと住みやすい国になるだろう。
(私たちも、未来のためにこの『特別依頼』をきっちり果たさないと)
クロエは、そう決意をあらたにする。
ターゲットは、元ギルド職員で、身分を剥奪されて移民になったにも関わらず、城門を強行突破して逃げ出したサージェである。
厄介なことに、彼は魔力を持つ魔導師だ。
だからか、ギルドからの依頼書には、生死問わず、と書かれていたと、エーリヒが教えてくれた。
「いくら罪人でも、元ギルド職員なのに」
「それだけ、犯罪者の魔導師は危険だということだ」
エーリヒはクロエの黒髪に指を絡ませながら、そう言った。
安い賃金で労働力が手に入るのだから、それは経営者側から見れば、良い話に違いない。
しかもこの国では、それが当たり前のことになっている。
今の国王に改革の意思はないようだが、王太子はジェスタだ。
一方にだけ傾いた天秤は、いつか崩壊する。恨みや妬みの念は、日ごとに強まり、いつかこの国を滅ぼす。
だから正しい方向に導き、この国を安定させて、誰もが暮らしやすい国にしたい。
それがジェスタの考えであり、アリーシャも心から賛同しているのだと、彼女が教えてくれた。
他国に魔法を学ぶために留学していたアリーシャは、この国がどれだけ歪んでいるのか、よくわかったようだ。
それをジェスタに話し、色々と語り合っているうちに、ふたりはそう考えるようになった。
ジェスタとアリーシャが国王と王妃になれば、この国はもっと住みやすい国になるだろう。
(私たちも、未来のためにこの『特別依頼』をきっちり果たさないと)
クロエは、そう決意をあらたにする。
ターゲットは、元ギルド職員で、身分を剥奪されて移民になったにも関わらず、城門を強行突破して逃げ出したサージェである。
厄介なことに、彼は魔力を持つ魔導師だ。
だからか、ギルドからの依頼書には、生死問わず、と書かれていたと、エーリヒが教えてくれた。
「いくら罪人でも、元ギルド職員なのに」
「それだけ、犯罪者の魔導師は危険だということだ」
エーリヒはクロエの黒髪に指を絡ませながら、そう言った。


