クロエはサージェなど相手にしていないが、そういう問題ではないとわかっている。
(私だって、どんなエーリヒが嫌っているのかわかっていても、王女がエーリヒに近寄るのは嫌だもの)
でもクロエは、この依頼は何としても成し遂げたかった。
「エーリヒの気持ちはわかるよ。私も、嫌いな人とはなるべく会いたくない。でも、向こうは私のこともエーリヒのことも、完全に下に見ている。だから、助けるふりをして、自分に都合の良いように事を運ぼうとするのよね」
サージェもまた、父と同じように傲慢なのだ。
クロエを自分よりも弱いと思っているからこそ、平気で自分の都合を押しつけてくる。
それが許せなかった。
「たしかに私は、まだ魔法の力を使いこなせていないかもしれない。でも魔力の強さなら、負けていないと思う」
エーリヒだって、かなり優れた剣士だ。
「だから、私たちは侮られるほど弱くないってこと、思い知らせたい。そんなことを思う私は、クロエっぽくないかな?」
きっと以前のクロエなら、そんなことは考えない。
そう思って不安になる。
そんなクロエに、エーリヒは優しい声でこう言ってくれた。
「クロエらしくないとか、以前のクロエと違うとか、そんなことは、もう気にしなくていい。俺が愛しているのは、今、この腕の中にいるクロエだ」
「……エーリヒ」
今の自分を愛してくれている。
はっきりとそう言ってくれた。
それが、とても嬉しい。
「最初に言っただろう? クロエのやりたいことは、何でもやろうと」
「そうだね。散々迷惑を掛けられたんだから、少しくらい、役に立ってもらってもいいよね」
(私だって、どんなエーリヒが嫌っているのかわかっていても、王女がエーリヒに近寄るのは嫌だもの)
でもクロエは、この依頼は何としても成し遂げたかった。
「エーリヒの気持ちはわかるよ。私も、嫌いな人とはなるべく会いたくない。でも、向こうは私のこともエーリヒのことも、完全に下に見ている。だから、助けるふりをして、自分に都合の良いように事を運ぼうとするのよね」
サージェもまた、父と同じように傲慢なのだ。
クロエを自分よりも弱いと思っているからこそ、平気で自分の都合を押しつけてくる。
それが許せなかった。
「たしかに私は、まだ魔法の力を使いこなせていないかもしれない。でも魔力の強さなら、負けていないと思う」
エーリヒだって、かなり優れた剣士だ。
「だから、私たちは侮られるほど弱くないってこと、思い知らせたい。そんなことを思う私は、クロエっぽくないかな?」
きっと以前のクロエなら、そんなことは考えない。
そう思って不安になる。
そんなクロエに、エーリヒは優しい声でこう言ってくれた。
「クロエらしくないとか、以前のクロエと違うとか、そんなことは、もう気にしなくていい。俺が愛しているのは、今、この腕の中にいるクロエだ」
「……エーリヒ」
今の自分を愛してくれている。
はっきりとそう言ってくれた。
それが、とても嬉しい。
「最初に言っただろう? クロエのやりたいことは、何でもやろうと」
「そうだね。散々迷惑を掛けられたんだから、少しくらい、役に立ってもらってもいいよね」


