「その頃はまだ、魔女の力を使いこなせていなくて」
使うつもりもなく、使ってしまった魔法だった。
「そうだったの。そんなことが。私が目指している病気を治す魔法は、実はかなり難しいの。病気って色々な症状があるのに、すべてに対応できる魔法を作らなくてはいけないから。けれど予防なら……」
しばらく考え込んでいたリーノは、クロエを見上げた。
「クロエさん、私にできることなら何でもするわ。だから、私の魔法研究に少し付き合ってもらえないかしら?」
もちろんだと、クロエは頷いた。
それからリーノは、病人全員に、症状を軽くする魔法を掛けてくれた。
元気になった子どもたちは、念のために安静にというララの言葉も聞かずに走り回って、それを追いかけるララは大変そうだ。
でも、重症者がいなくなったことで、集落はとても明るい雰囲気になった。
「助けていただき、ありがとうございました」
集落の住人たちに頭を下げられて、クロエは慌てる。
「私ではないです。魔法を掛けてくれたのは、リーノさんで」
「その私を助けてくれたのは、クロエさんとエーリヒさんよ。ふたりとも、ありがとう」
困るクロエだったが、倒れていた人や集落の人たちを見捨てずに助けたお陰で、こうしてジーナリス王国の魔女であるリーノとも出会えた。
(情けは人の為ならずって、本当なのね)
前世で聞いた言葉を思い出しながら、そんなことを思う。
それから数日後。
集落の人たちが全員回復したことを見届けてから、クロエとエーリヒ、そしてリーノは別の町に移動することにした。
使うつもりもなく、使ってしまった魔法だった。
「そうだったの。そんなことが。私が目指している病気を治す魔法は、実はかなり難しいの。病気って色々な症状があるのに、すべてに対応できる魔法を作らなくてはいけないから。けれど予防なら……」
しばらく考え込んでいたリーノは、クロエを見上げた。
「クロエさん、私にできることなら何でもするわ。だから、私の魔法研究に少し付き合ってもらえないかしら?」
もちろんだと、クロエは頷いた。
それからリーノは、病人全員に、症状を軽くする魔法を掛けてくれた。
元気になった子どもたちは、念のために安静にというララの言葉も聞かずに走り回って、それを追いかけるララは大変そうだ。
でも、重症者がいなくなったことで、集落はとても明るい雰囲気になった。
「助けていただき、ありがとうございました」
集落の住人たちに頭を下げられて、クロエは慌てる。
「私ではないです。魔法を掛けてくれたのは、リーノさんで」
「その私を助けてくれたのは、クロエさんとエーリヒさんよ。ふたりとも、ありがとう」
困るクロエだったが、倒れていた人や集落の人たちを見捨てずに助けたお陰で、こうしてジーナリス王国の魔女であるリーノとも出会えた。
(情けは人の為ならずって、本当なのね)
前世で聞いた言葉を思い出しながら、そんなことを思う。
それから数日後。
集落の人たちが全員回復したことを見届けてから、クロエとエーリヒ、そしてリーノは別の町に移動することにした。


