ひとりで抱えるには重すぎて、クロエは落ち着かないまま、ただエーリヒの帰りを待つしかなかった。
日が暮れる頃、ようやくエーリヒが戻ってきた。
窓からその姿を見つけたクロエは、急いで部屋を飛び出して、家に入ろうとしていたエーリヒに抱きついた。
「クロエ?」
驚いた様子のエーリヒは、飛びついてきたクロエを難なく抱き止め、落ち着かせるように、背中を叩いてくれる。
「何かあったのか?」
「ううん。ただ、エーリヒに聞いてほしいことがたくさんあって」
「そうか。部屋で話そうか」
こくりと頷くと、エーリヒはクロエの手を引いて、部屋に入っていく。
繋がれた手の温かさが、クロエの心を少しずつ落ち着かせてくれた。
「遅くなって、すまない」
ベッドの上に並んで座る。
エーリヒはすぐに、そう謝罪してくれた。
「ギルドでかなり時間が掛かってしまって、帰りが遅くなってしまった」
「大丈夫だった?」
「ああ。指名依頼は引き受けないことにしたと伝えて、ギルド側は承知してくれたのだが、依頼主が納得しなくてね」
あの町の魔物退治はギルドが依頼したものではなく、依頼主がいたらしい。
さすがに被害が大きければ引き受けたかもしれないが、ギルド側にも確認したところ、エーリヒでなければ倒せない魔物ではなかった。
だから、他の冒険者に任せることにしたらしい。
「こっちでは、何があった?」
向こうでの状況を伝えてくれたあと、エーリヒは優しく尋ねてくれた。
「あの人……。リーノさんは、子どもではなかったの。だから、両親は最初からここにはいない」
日が暮れる頃、ようやくエーリヒが戻ってきた。
窓からその姿を見つけたクロエは、急いで部屋を飛び出して、家に入ろうとしていたエーリヒに抱きついた。
「クロエ?」
驚いた様子のエーリヒは、飛びついてきたクロエを難なく抱き止め、落ち着かせるように、背中を叩いてくれる。
「何かあったのか?」
「ううん。ただ、エーリヒに聞いてほしいことがたくさんあって」
「そうか。部屋で話そうか」
こくりと頷くと、エーリヒはクロエの手を引いて、部屋に入っていく。
繋がれた手の温かさが、クロエの心を少しずつ落ち着かせてくれた。
「遅くなって、すまない」
ベッドの上に並んで座る。
エーリヒはすぐに、そう謝罪してくれた。
「ギルドでかなり時間が掛かってしまって、帰りが遅くなってしまった」
「大丈夫だった?」
「ああ。指名依頼は引き受けないことにしたと伝えて、ギルド側は承知してくれたのだが、依頼主が納得しなくてね」
あの町の魔物退治はギルドが依頼したものではなく、依頼主がいたらしい。
さすがに被害が大きければ引き受けたかもしれないが、ギルド側にも確認したところ、エーリヒでなければ倒せない魔物ではなかった。
だから、他の冒険者に任せることにしたらしい。
「こっちでは、何があった?」
向こうでの状況を伝えてくれたあと、エーリヒは優しく尋ねてくれた。
「あの人……。リーノさんは、子どもではなかったの。だから、両親は最初からここにはいない」


