「ごめんなさい。馬車で行けば、問題なく入れたのに。指名依頼のことも……」
「いや、最初から歓迎はされないかもしれないから、依頼を受けるかどうかは向こうで決めたほうがいいと言われていたからな。受けないことにした、と言えばすむ話だ。それに、もし馬車を使っていたら、あの子どもたちを助けられなかっただろう?」
「……うん、そうね」
エーリヒの言うように、徒歩で向かったからこそ、倒れていた少女やこの集落の人たちを助けることができた。
「すぐに戻る。この集落には誰も近付かないだろうが、気を付けて」
「エーリヒも」
いつものように無事を祈って送り出し、クロエは病人たちの食事を用意する。
顔見知りになった女性が、クロエを手伝ってくれた。
彼女は一度熱病に罹ったが、幸い症状は軽く、すぐに回復したようだ。それから積極的に病人の世話をしていたらしい。
クロエよりも一回り年上の彼女は、ララと名乗った。
ふたりで協力して食事の支度をしたあと、手分けをして病人たちに配る。
後片付けをしていると、ララから花畑で助けた少女が目を覚まし、クロエを呼んでいると聞いた。
「ありがとう。すぐに行くわ」
少女にしてみれば、目が覚めたら、いつの間にか知らない場所に寝かされていたのだ。
きっと不安になっただろう。
しかもひとりだけ熱が高かったので、他の子どもたちとは別の部屋で安静にしてもらっていた。
早く安心させてあげなくてはと、急いで彼女の部屋に向かう。
軽く扉を叩いて中に入ると、少女はベッドの上に体を起こし、こちらを見ていた。
「目が覚めたようね。具合はどう?」
「いや、最初から歓迎はされないかもしれないから、依頼を受けるかどうかは向こうで決めたほうがいいと言われていたからな。受けないことにした、と言えばすむ話だ。それに、もし馬車を使っていたら、あの子どもたちを助けられなかっただろう?」
「……うん、そうね」
エーリヒの言うように、徒歩で向かったからこそ、倒れていた少女やこの集落の人たちを助けることができた。
「すぐに戻る。この集落には誰も近付かないだろうが、気を付けて」
「エーリヒも」
いつものように無事を祈って送り出し、クロエは病人たちの食事を用意する。
顔見知りになった女性が、クロエを手伝ってくれた。
彼女は一度熱病に罹ったが、幸い症状は軽く、すぐに回復したようだ。それから積極的に病人の世話をしていたらしい。
クロエよりも一回り年上の彼女は、ララと名乗った。
ふたりで協力して食事の支度をしたあと、手分けをして病人たちに配る。
後片付けをしていると、ララから花畑で助けた少女が目を覚まし、クロエを呼んでいると聞いた。
「ありがとう。すぐに行くわ」
少女にしてみれば、目が覚めたら、いつの間にか知らない場所に寝かされていたのだ。
きっと不安になっただろう。
しかもひとりだけ熱が高かったので、他の子どもたちとは別の部屋で安静にしてもらっていた。
早く安心させてあげなくてはと、急いで彼女の部屋に向かう。
軽く扉を叩いて中に入ると、少女はベッドの上に体を起こし、こちらを見ていた。
「目が覚めたようね。具合はどう?」


