ある日のことです。

わたしの部屋の前に、いつものように小さなパン一切れと、水が置いてありました。

そして、その横に、“花瓶”に入った何かがありました。

オレンジ色のきれいなものでした。嗅いでみるとツンとした匂いが鼻の中を覆い尽くして、ゲホゲホと咳き込んでしまいました。

そうしたらまた父と母に死ねと言われたのですが、わたしはそのオレンジ色のものの正体が気になりました。わたしは「なに?」と指さして聞きました。

そうするとまた母は、暴言を吐く代わりに、“花”だと教えてくれました。「気色悪いわね、そんな目でわたしを見ないで頂戴。あれは花よ、花。そんなのも分からないなんて、学がないのね」と。

きっと、いじめをする学生がターゲットの机に花を供えるかのように、母は「死ね」というメッセージを込めて花瓶と花を置いたのだと思います。

父と母は、子供のようないじめが好きでした。