家に帰ると、生首がため息をついていた。
「どうしたの?」
「どうもせぬよ。それがし、しがない生首でしかないゆえ……」
しがない生首?
何を言ってるのか、ぜーんぜんわからないけど、生首が落ち込んでいるらしいことは、わかった。
僕が宿題をしている間も、延々とため息をついてて、うるさいったらない。
影は机の影に潜って寝ていた。父さんの盛塩があるから、部屋の空気が澄んでいてダルいらしい。
「慰霊碑と言っていたでござろう」
「うん」
宿題を終えておやつをもらって来たら、生首が重々しく口を開いた。
「本当に、行っていいのだろうか」
「さあ? 僕の知ったこっちゃないけど」
生首がちょっとムッとした顔になった。
僕は無視して続ける。
「こんな狭苦しい部屋で、盛塩に閉じ込められて過ごし続けるつもり?」
「んぐ」
「僕の父さんが本気出したら、生首をツボに突っ込んで塩漬くらいするよ」
「……うむ、覚悟を決めるか」
生首は渋い顔で頷いた。
影がぼそっと
「遅えよ」
と呟いたけど、僕は聞こえないふりをした。
「どうしたの?」
「どうもせぬよ。それがし、しがない生首でしかないゆえ……」
しがない生首?
何を言ってるのか、ぜーんぜんわからないけど、生首が落ち込んでいるらしいことは、わかった。
僕が宿題をしている間も、延々とため息をついてて、うるさいったらない。
影は机の影に潜って寝ていた。父さんの盛塩があるから、部屋の空気が澄んでいてダルいらしい。
「慰霊碑と言っていたでござろう」
「うん」
宿題を終えておやつをもらって来たら、生首が重々しく口を開いた。
「本当に、行っていいのだろうか」
「さあ? 僕の知ったこっちゃないけど」
生首がちょっとムッとした顔になった。
僕は無視して続ける。
「こんな狭苦しい部屋で、盛塩に閉じ込められて過ごし続けるつもり?」
「んぐ」
「僕の父さんが本気出したら、生首をツボに突っ込んで塩漬くらいするよ」
「……うむ、覚悟を決めるか」
生首は渋い顔で頷いた。
影がぼそっと
「遅えよ」
と呟いたけど、僕は聞こえないふりをした。



